FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

薪ストーブを囲んで 

冬の間は、村おさ・長さんのお店である東北釣堀苑は休業となる。ということは、それだけ時間に余裕がうまれることともなり、村おさ・長さん自慢の薪ストーブを囲んで、色々な話を窺う絶好の機会に恵まれるということにもなる。
今回は、数日前に行われた喜寿を祝う会に出席した話からはじまった。毎年、冬になると芦ノ牧温泉にある大川荘というホテルで同窓会が開かれるのだが、今年は数えで喜寿を迎えるとあって、ご存命である同窓生全員が参加されたそうだ。
もちろん、全員が会津に居を構えているわけも無く、遠方からはるばるやって来る方もいる訳で、そうした中での全員参加というのは、これこそ絆と呼ぶにふさわしい。欠席者、すなわち亡くなられた方はわずか4名というのにも驚かされた。
それでも、以前なら会費を集めても赤字になっていたのだが、今回は初めて会費が余ってしまったらしい。それだけ、飲み食いができなくなった証だと村おさ・長さんは笑っていたが、数えとはいえ喜寿の祝いに全員参加できるというだけでも、みなさん元気だという証だ。
そんな話から、村人たちの昔話に花が咲き始め、なかには石に含まれる鉄分を取り出し、それを溶かして、小銭を作っていた村人がいたという話には腹を抱えて大笑いした。今でも裏山を掘れば小銭が出て来るというから、まず間違いない。いわゆる昔で言う大判、小判といった大金ではなく、銭形平次が投げていたような小銭らしいのだが、偽造には違いなく、見つかって籐かごで連れていかれてしまったらしい。
その偽造したと言われる小銭が埋まっている裏山に、国土調査が入ることになった。むろん、その小銭が問題になることはないのだが、曖昧になっていた土地所有者が明らかになることとなった。村おさ・長さんは、早くに父親を亡くしたこともあって、土地の境界線というのを子どもの頃から聞かされていたらしいのだが、それでも忘れていた土地がたくさん出てきたらしい。村おさ・長さんでさえそうなのだから、他の村人に至ってはまさに晴天の霹靂とでもいうべき土地が次々と判明してしまった。

続きを読む

おくりびと 

 トラさんが息を引き取ってから、はや1ヵ月あまり。ベストセラー本になぞらえて、なんだか心が整わないな、などと言いながら月日だけは淡々と過ぎていく。送る側がこうなのだから、きっとトラさんも何がなんだか訳がわからず、それでも妙に身体が軽くなって、あっちこっち行きたいところを飛び回っているのだろう。そんなトラさんをあの世へ送り出そうと、2/11(土)にたくさんの方々が集ってくださった。
 生前、トラさんは人の死、いきものの死というのは悲しむものではないというスタンスをとっていた。現世での暮らしを終え、新たな世界へと旅立つのだから、明るく送り出してあげるのが本当の姿だというのが持論だった。
 近年、そうした考え方は異端ではなくなり、中にはこの世からの『卒業』という言葉を用いて、温かく送り出そうという方々も増えてきているようだ。
ならば、トラさんを送り出すのもしみったれたものでは本意ではないのだから、明るく楽しく送り出そうと心に決めていた。それになにより、懐かしい方々に久しぶりに会えるというのも楽しみのひとつであった。
九州や関西、または会津といった遠方から駆けつけてくれた方々や、仕事を抜け出して来てくれた方々、ラ・ラビアータでお馴染みのツエ村から寄稿してくださっている『ジョー』さんこと上田隆さん・真奈美さんご夫妻など、普段なかなかお会いできない方々との再会は、トラさんが置き土産とばかりにプレゼントしてくれた宝物だ。
それに、残念ながらご参会いただけなかった方からは、素敵な詩を贈っていただいた。送る会が始まる前に、この詩を目にしたとき、『もう今日はこの詩と巡り会えたことで満足だ』と心から思った。それほど、心に響く詩であった。

続きを読む

それでも前へ・・・ 

『どのくらい溜まっているんだ?』
帳簿を覗き込みながら、村おさ・長さんが声を一段落とし、山のお母さんに問いかけた。
『半年くらいかな?』
5ヶ月という数字を理解しながらも、返答は少々ぼかした言い方となった。
『うーん、どうしたもんかな?』
村おさ・長さんは腕組みをしながら、しばし黙考した。『とにかく、呼んで話を聞くべ!』
村おさ・長さんと山のお母さんは、水の里で東北釣堀苑という釣堀&食事処を営んでいるが、それと同時に郡山の自宅周辺、すなわち日本大学郡山校舎のまわりでアパート経営もしている。星コーポという名称だが、首都圏なら立派なマンションとして通るほどのもので、第1から第3までの3棟を経営している。日本大学の目の前ということもあって、学生さんの入居が大半を占めるが、社会人も多数入居しているようだ。
その内の一室で、家賃の滞納が起きているのだ。学生が大半ということもあって、1、2ヶ月の滞納は良くあることらしいが、半年近くの滞納で音沙汰もないとなると、やはり問題にしないわけにはいかない。日をあらため、入居者に連絡をとり、状況を確認することとなった。
入居者は、案の定、日本大学の大学院生であった。青ざめたその顔には、大粒の涙が頬を伝っていた。『申し訳ありません。実は、大学を辞めるしかないと思っているんです』彼は岩手県の出身で、実家は大震災の際に津波に襲われ、家ごとすべて流されてしまったそうだ。どうにか一命だけは取り止めたそうだが、あとは全てを失ってしまい、現在は仮設住宅で寒さを凌いでいるということだった。そのような状況ゆえに、仕送りもままならず、家賃が払えなくなってしまったのが原因であった。
大学院生活もあと1年を残しているが、そのような状況だけにこの春で大学院を退学することにしたということだった。

続きを読む

すべては子ども達のために・・・ 

 年明けから様々な事が起きており、ベストセラー本の『心を整える』ではないが、心穏やかに過ごすことを願いつつも、なかなかそうはいかない現状に、少々自己嫌悪に陥ったりしている。 
小さなことをあげたらきりがないので大きなことに話題をしぼり、まずは水の里の出来事について触れてみたい。新年最初のお水採りは、毎年三が日明けの4日から行っている。今年もそのつもりで用意をしていたのだが、4日朝に救急車騒動が起こり、見送ることになった。幸い大事には至らなかったが、なんとも今年1年を象徴するような始まりとなった。
明けて5日早朝、いよいよ水の里に向かうべく、まだ暗闇のなか家を出発した。なぜそんな時間に出発するのかというと、冬の間は路面が凍結しているため、除雪がひと段落し日中の一番気温が高い時間帯に山道を走ることが、もっとも事故を回避できる可能性が高いからである。
お昼頃、無事に水の里に着くと、村おさ・長さんが薪ストーブの前に陣取り、昼食を食べているところだった。案の定、森のバスの前は除雪によって固められた雪壁に阻まれ、雪かきをしないとバスのなかに入れない状況であったが、まずは村おさ・長さんに新年の挨拶に伺った。ひととおり挨拶を済ませ世間話などをおえると、いよいよお水採りの準備をするため、雪かきにとりかかった。その時だった。絶えることなく流れでる滝の沢の水場が雪に覆われ、凍っていたのだ。
冬の間は、パイプの凍結を防ぐためにバルブを開けっ放しにして、常に水を流しておくのだが、どうやらそうした知恵のない人が水を汲みにきて、バルブを閉めてしまったようなのだ。かれこれ13回目の冬を迎えるなかで、初めての出来事だった。村おさ・長さんに相談し、どうにか同じ水をひいているお店で汲ませてもらうこととなったが、波乱の幕開けとなってしまった。
その流れは、さらに大きなうねりとなって10日の朝に襲いかかってきた。配達の準備をしていたときにかかってきた1本の電話。トラさんが救急隊によって病院に運ばれた。電話から醸し出される慌しい動き。今まで幾度となくかかってきた電話とは、明らかに異なっていた。しばらくして、携帯メールに届いた『死にました』の文字。そこから怒涛の日々がはじまった。

続きを読む

幕開け 

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
オフィス七菜チームはカレンダーの都合で、例年年明けに行っていたお店でのお餅つきを年末に行ったことで、27日はお店、29日は湘南と立て続けにお餅をつき、その合間の28日にはお店の大掃除と慌しくも、賑やかな年の瀬を送ることができました。
両日のお餅つきでは、今まで子供用の杵でついていた子ども達が、大人用での杵でもとても上手につけるようになり、今までになく上質なお餅がつきあがりました。つき手が上手なお餅の伸びること伸びること、味は一級だし、まさに特級のお餅をいただけ、とても満足でした。
その後、我が家では30日から宮崎に住む実弟家族が里帰りし、いよいよ年越しの準備へ。実弟家族を羽田まで迎えに行き、その足で亡き父や祖母が眠るお墓にお参りに行き、今年はついでにスカイツリーの真下まで行っておのぼりさん気分を味わいました。今夏のオープンに向け、まだまだ工事中でしたが、その大きさにはさすがに圧倒されました。近くのお蕎麦屋さんに入ると、タワー天丼なる大きな海老天を3本、どんぶりのご飯の上にたてたものが名物として売り出しており、注文をしたお客さんは、タワー天丼が目の前にくるや歓声をあげ、写真をとるほど。店員さんも慣れたもので、お客さんがカメラを構えると、写りが良いようにどんぶりの位置を調整するほどのサービス。いやはや、業平橋界隈は、スカイツリーオープンに向けて、着々と商魂を磨いておりました。

続きを読む

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。