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大寒は春の知らせ!? 

今年の大寒は、春から初夏にかけての気温となり、まったく季節感がないものとなった。その3、4日前では、燦燦と陽射しが降り注ぎながらも、服についた水飛沫がすぐさま凍ってしまうほどの寒さに見舞われた。水の里に通うようになって10年あまり経つが、日中、雪が降る中凍ったことはあったが、お天道様の顔を見ながら凍ったのは初めてのことだ。この時ばかりは、久しぶりに部屋の中の野菜まで凍ってしまった。
秋口に出された、気象庁による直近3ヶ月予報は、まさに暖冬であった。大寒では間違いなくその予報通りであったが、それ以外では平年以上の積雪量を記録しているので、必ずしも予報通りとは言えないようだ。いや、関東平野だけが暖冬だというべきか。
湘南なんぞで生活をしていると、雪国の寒さなど想像すらできない。水の里で膝上まで雪に埋まったと話しをすると、子供たちは『雪、いいな~、行きたいな~!?』と声を合わせるが、毎朝起きるたびに雪かきをし、夜には野菜まで凍るところなんて、思いも寄らないだろう。1日、2日遊ぶだけならまだしも、そこで生活をするとなると…。
2月に入ったら、一度くらいは水の里に子供たちを連れていこうと思っているが、はてさてどんな反応をしめすことやら。まだ、小学校に入る前の汐里が、スキーウェアーでダブダブになりながら、新雪の上に大の字になって寝転がり、『気持ちいいな~!!』と言っていたのを思い出す。伸も水路の上に雪が積もり、その上に足を踏み入れてしまったために、すっぽりと雪の落とし穴に落っこちてしまったが、それでも汐里や花菜とかまくらを作って、楽しんでいた。まあ、この2人はどちらかというと"いぬ"派なのだろう。問題は、進だ。彼は雪に触れたことがない。寒さに弱いというわけでもなさそうだが、冷たいのやら、熱いのやらには敏感なため、雪の冷たさ、ましてやその雪が長靴の中にはいってしまったりしたら、もう目があてられない。はっきりとした性格なので、雪の楽しさを知ることができれば、汐里や伸と一緒に遊んでいるだろうが、雪の冷たさに打ちひしがれると、雪で遊ぶ二人などに目もくれず、森のバスのなかでお母ちゃんを捕まえて遊ぶことになるだろう。

さて、この大寒の暖かさは、さすがに水の里にも春を思わせるほどの陽気を運んできた。だが、一筋縄ではいかないのが、雪国の宿命。朝から11時くらいまでは、お水取りをしている手が、痛いほどの寒さであった。大体、氷点下2℃くらいまでは、1年を通して約9℃を保っている滝ノ沢の湧き水のおかげで、耐えられるのだが、それ以下に気温が下がると、痛みを伴うようになる。そして、この日それまで痛みを伴っていたのが、11時を過ぎたあたりから、一気に気温が上昇しはじめ、10分毎に1枚、また1枚と着ている服を脱ぐ羽目になった。
そして大寒の夜には、雨が森のバスの天井をたたいたのだ。まったく、この気温の乱高下はどうしたものか。単に、気候温暖化の影響とだけでは説明がつかないようだ。
作家の倉本聡さんは北海道に居を構えておられるが、気温上昇の影響が生態系に影響しており、温暖化というプラス思考の言葉で表現するには不釣合いだと、気候高温化と表現なさっていた。
たしかに、この大寒の日の高温が影響したのか、水の里では、道路脇の山の斜面から雪崩が発生し、道路の半分を雪で塞がれている箇所があった。
結局、この高温も、水の里では1日と続かず、朝が明けると雨は雪へとかわり、瞬く間に一面を白の世界へと戻してしまった。
ここ最近、季節が1か月ほど前倒しになってきている気がしてならないが、そうだとするならば、今は昔の2月下旬と同じくらいということか。いやいや、雪の世界だけは、まだまだこれからが本番。今年は、どんな雪にまつわるエピソードを巻き起こしてくれることか…?
- 高 志 -

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