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山都の地で 

いよいよ師も慌しく走る季節となってしまった。街は、クリスマスムードで一色だが、こちらはその先を見据えた門松作りの準備である。今までは、桜上水と辻堂の2セットを作っていたが、今年はSHOP"Organic Nana"の分もある。竹の調達もさることながら、藁の準備が最大の懸念材料となった。昨年までは、森のバス前にある田んぼの農家さんからお裾分けしてもらっていたが、それだけでは足りそうも無い。さらには、大半が収穫時にバインダーで藁を細かく粉砕してしまうご時世である。水の里近辺でも、あまり藁を見かけなくなってしまった。
そんな矢先、ふと"とし君"のことを思い出した。以前に、オフィス七菜の仕事を手伝ってくれ、その後、北会津の山都で農業を学んでおり、ある期間"ラ・ラビアータ"にコラムを書いてくれていたあの"とし君"である。久しぶりに連絡をしてみると、相変わらずの元気な声が返ってきた。ただ、やはり"とし君"のところにも藁はないらしい。それでも知り合いの農家さんに当ってみるとのことだった。こちらも、いろいろと探ってみたが、やはり収穫前に言ってくれればどうにかなったが…という返答であった。
さて、どうしたものか、少量でも田んぼの脇に積んである藁を一件、一件お願いしてまわってみようかと思案にふけっていたら、"とし君"から手配できたとの連絡がきた。雪が積もる前に行ったほうが良いと、さっそくクルマを飛ばす。水の里と山都。同じ会津でありながら、片や南会津、片や北会津である。走行距離を測ってみたら、70kmも離れていた。桜上水と辻堂間が約50kmだ。毎夏、水の里から佐渡に向かう道中、国道49号線を走っていると、標識で山都という文字を見るにつけ、"とし君"はこっちの方にいるのかと思っていたが、実際に向かってみると結構時間がかかるもので、ゆうに1時間を要した。首都圏に比べて通行量の少ない会津で1時間だから、いかに遠いかが伺える。国道49号線から山都方向に県道を入るが、その手前の標識には新潟まで100kmと出ていた。

山都駅に着いて"とし君"に連絡すると、しばらくしてクルマで迎えに来てくれた。以前は何処に行くにも大きな荷物を背負って、電車で移動していた"とし君"だったから、妙な違和感を憶えつつ、彼のクルマの後を追った。駅から4kmほどにある彼の家は、まさに大豪邸だ。藁葺き屋根の昔ながらの面持ちに、感動した。これで、5000円/月というのだから、彼の人徳が伺える。空には満点の星が輝き、最高のロケーションだ。水の里とは違い、空が広い。ポツンとついている外灯が邪魔だと笑っていたが、それでも懐中電灯で足元を照らさないとおぼつかないほどだ。
部屋に入ると、真ん中にどっさりと藁が積んであった。『凄いな!?』思わず、口からこぼれた。よくもこれだけの藁を集めてくれたものだ。それでも、『野ざらしの藁ですみません』と言う彼の心に、恐縮した。
今、彼は農業を営むかたわら、近くの作業所でパートとして働いているそうだ。いわゆる障害者や自閉症の人たちが集まってきて作業をするそうだが、せっかくだからと彼が作った豆類の選別をやってもらっているのだそうだ。雑穀は難しいとのことだが、近い将来、彼が作った大豆や小豆、黒豆、金時豆を皆さんにもお届けできるかもしれない。
不思議な縁あって、会津で暮らしはじめた"とし君"。彼には、是非ともがんばってもらいたいものだし、少しでも彼の手助けができればと思う。
そんな"とし君"が集めてくれた藁を使って、今年はいつもよりも更に力をいれて門松作りに励みたい。
- 高 志 -

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